不動の会のご紹介

不動地区とは

○古老が残した『不動郷土史』によれば、西暦745(天平17)年7月に、地震に伴う大きな地すべりが当地で起こって多くの家が埋没し、残った5軒が飛山村と瀬戸村の2つの村に分かれたと伝えられています。また、近くには、縄文時代中期~後期の遺跡も発掘されていることから、少なくとも2000年ほど前から人が暮らしていたと推測されます。

不動地区の地図

○新潟県の南西部にある当市は、14の市町村が集まって2005(平成17)年1月に合併して、新しい上越市が発足しました。その中でも当区は、旧西頸城郡名立町であり、市の最西部に位置し、北に日本海、西に糸魚川市、南に妙高市と接しています。不動地区は、名立区の中でも最南部に位置し、日本海に沿って走る国道8号線から約13km南に入ります。地区の面積も、名立区の約半分を占めます。

○これまで下瀬戸(しもせと)・上瀬戸(かみせと)・東飛山(ひがしひやま)の3つの集落があり、それぞれ町内会の運営を行っていました。その中でも、農道や用水路の維持管理などは共同で行ってきましたが、人口減少や少子高齢化が進む中で、地域の活性化を今以上に進めようと、2020(令和2)年4月から3つの集落を1つに統合して、「不動」町内会が始まりました。町内会名の「不動」は、地区で崇めている不動山(市内最高峰・1430.1m)に由来します。

○令和4年8月現在では、約80世帯・180人です。高齢化率も40%を超えています。昭和20年代・30年代は100世帯以上を数えたといわれていますが、日本の農村の典型のように少子高齢化が進んでいます。(※住宅を残したまま施設入所した独り暮らしの高齢者や、市の中心市街地で暮す方などがいらっしゃるので「約」となっています)

輝く里 不動の会とは

○名立町の時は・・・地区公民館が担い手

旧名立町では、いわゆる「地域づくり・コミュニティづくり」といった活動は、旧小学校区単位に行ってきました。各小学校区には、地区公民館という組織が置かれ、住民の中から公民館の地区館長や部長が選出され、その活動の中核を担ってきました。地区館長はおおむね40~60代の方が、部長は20~40代の方が選ばれ、その一連の活動が、次代の地区や名立町を担う人材育成の場でもありました。

●名立小学校区=名立地区公民館 拠点施設:名立公民館
●下名立小学校区=下名立地区公民館  拠点施設:名南公民館
●上名立小学校区=上名立地区公民館 拠点施設:上名立生涯学習センター
●不動小学校区=不動地区公民館 拠拠点施設:不動公民館

○市町村合併の議論の中で

2002(平成14)~2003(平成15)年頃、市町村合併の議論が盛んにおこなわれたわけですが、当時の町長さんとともに各地区の代表として合併協議会の会議に参加していたのは、4人の地区公民館長さんでした。このことからも、地域づくり活動を各地区の公民館が担っていたことが分かると思います。 市町村合併の議論に参加した町村の中に、名立町のように、各地区に公民館という組織を置いて地域づくり・コミュニティづくりの活動を行ってきた町村がいくつかありました。しかし、中心の上越市は、むしろ昭和の合併前の町村を単位とする町内会の集まりとしての地区振興会などの組織が、それら活動の中核を担っていました。 また、行政内の議論では、「地域づくり活動を担う地区公民館という組織」について、なかなか理解が進まず、むしろ首長部局の企画部門などで地域づくり活動を担っていく方向性が出されました。 そのようなことから、名立町では、地区公民館の組織を移行させて各地区に「振興協議会」という組織をつくり、市町村合併後の地域づくり・コミュニティづくりの活動を担う体制を整備することになりました。

●旧名立小学校区=北部地区振興会 拠点施設:名立地区公民館
●旧下名立小学校区=下名立地区振興協議会 拠点施設:円田荘
●旧上名立小学校区=上名立地区振興協議会 拠点施設:公民館上名立分館
●旧不動小学校区=不動を創る会  拠拠点拠点施設:不動地域生涯学習センター

○不動を創る会の発足

不動地区では、不動地区公民館から移行した「不動を創る会」が、2007(平成19)年4月に発足しました。
地域の賑わいづくりのため、不動地区公民館が行ってきた地区の運動会やふるさと夏まつり、収穫祭、さいの神など、主に地域住民を対象とする事業を行ってきました。

○不動森あげ米かいの発足

県からの働きかけがあって、2002(平成14)年に、県の地域づくりアドバイザーの監修のもと、地域住民と県や町の職員が一緒になって、集落点検や史跡巡りなどを行って、地域の課題把握とビジョンづくりを行おうとスタートしました。
山菜や農作業、ソバなどをご縁にした交流や、ヒマワリの植栽、子どもたちの田舎体験の受け入れなど、主に地区外との交流事業に力を入れてきました。

○不動町内会の発足

当地には、下瀬戸(しもせと)、上瀬戸(上瀬戸)、東飛山(ひがしひやま)の3つの集落があって、それぞれ町内会の運営を行ってきました。3つの集落では、農地が互いに入り組んで点在していることから、共同で利用する農業用水や農道などの維持管理などは、三ケ字連合会(さんがあざれんごうかい)をつくって運営してきました。
また、上瀬戸・東飛山集落には、住宅も入り組んでいることから、「二ケ字(にかあざ)」という組織もあって、両集落に関わる課題などに対応してきました。
少子高齢化が進む中で、地域の活性化をさらに進めようと、2020(令和2)年4月から3つの集落を1つに統合して、「不動(ふどう)」町内会がスタートしました。

○そして「輝く里不動の会」の発足

町内会が、地域の活性化を目的に統合しましたので、「地域づくり」を担う組織の統合も自明です。
2021(令和3)年6月から、不動森あげ米かいと不動を創る会両会の役員が集まり、検討方法や検討委員の選出など3回の準備会で議論しました。そして、地区住民19人を委員に委嘱し、「新たな不動づくり検討会」を設置して、8月から地域づくりの新しい進め方を議論し始めました。7回の検討会を経て、ある程度の案ができたので、予算や実務など細かな点を話し合うため、両会の役員で調整会議を3回行いました。そして、最終案が2月にまとまり、2022(令和4)年3月27日に開催された不動町内会の総会に諮られて了承され、4月1日から「輝く里不動の会」が発足しました。

○2030(令和12)年を目指して

発足の経過や会の規約、活動内容など詳細は、下記のファイル「輝く里不動の会・設立最終報告.pdf」によりますが、新しい会は活動の目標と目標地点を定めました。
2030(令和12)年に、地区の人口が150人(うち高校生以下の子どもたち:15人)、世帯数60世帯を目指していくこととなりました。
2022(令和4年)7月31日現在では、地区の人口は184人(うち高校生以下の人数:5人)、世帯数は83世帯です。一人暮らし・高齢者のみの世帯も多いけれども、何とかこの数字を維持していこうという主旨です。また、移住などにも取り組んで、子どもたちを増やしていきたいという考えです。
多くの皆さんのご協力をお願いします。

輝く里不動の会 令和4年度役員一覧

会長 前澤 信一(源助)
副会長 久保埜久一(久左エ門)、澤田清一(清右エ門)
事務局長 沢田 繁(沢田屋)
会計 草間茂雄(伍平)
監事 久保埜徳雄(弥右エ門)、草間隆司(幸三郎)

運営委員
久保埜康博(市郎左エ門)、久保埜朝子(九平)、久保埜辰也(桶屋)、高宮末男(治郎平)、
久保埜春子(久左エ門)、沢田奈緒美(孫助)、高宮 翔(高喜屋)、高宮翔太(次郎平)、矢沢安夫(弥左エ門)、
沢田修一(佐五平)、草間春雄(六右エ門)、高宮武吉(政右エ門)、草間賢太郎(市五郎)、金子隆幸(与三右エ門)